「オルカンニート」が流行る時代を深読み!

「オルカンニート」という言葉が映し出すもの

「オルカンニート」という言葉が話題だ。

私も60歳を迎えた今年、本格的に資産運用を始めた。
積み立てている投資信託の商品の一つが「オルカン」だ。

オルカンとは、「全世界株式(オール・カントリー)」の略称で、
日本を含む世界各国の株式に幅広く投資する投資信託の通称を指す。

そのオルカンに資産を預け、運用益で暮らしながら仕事をせずに過ごす――。
そんなイメージから生まれたネットスラングが「オルカンニート」である。

一見すると、「ラクをして生きたい」という願望のようにも聞こえる。
しかし、私はそうは思わない。

この言葉の背景にあるのは、将来への不安だ。

日本人は「預金好き」だった

内閣府によると、日本の家計金融資産のうち、現金・預金は5割を超える一方、
株式や投資信託などのリスク資産は約2割にとどまる。

対照的に、アメリカでは株式や投資信託が約5割を占めている。

長いデフレの時代、日本では「預金しておけば安心」という考え方が根付いてきた。
元本保証こそが安心だったのである。

「安心」の置き場所が変わり始めた

ところが、その前提は大きく変わった。

円安が進み、物価が上がる。
さらに社会保険料の負担は増え、将来の年金にも不安が残る。

預金だけでは、もう資産の価値を守れない。
そんな危機感から、NISAで投資を始める人が増えている。

「運用益が非課税」という制度も、その流れを後押ししている。
私自身がやっていて実感するが、運用益が非課税になるメリットは大きい。

一方で、投資に「絶対」はない。
だからこそ生活資金とは切り分け、長い目で付き合うことを意識している。

投資を始めて気づいたのは、単に「お金を増やしたいだけではない」ということだ。
その先にある「安心」を手に入れたい。
そんな思いもまた、投資を後押ししている。

「老後を楽しむため」が「老後が不安だから」へ

かつては、老後をより豊かに楽しむために貯蓄をする人が多かった。

しかし今は違う。

老後が不安だから積み立てる。
病気になったらどうしよう。
年金だけで暮らせるのだろうか。

そんな不安が、毎月の積立につながっている。

投資ブームの裏にある「安心」を買う時代

もちろん、投資は万能ではない。
相場は上がることもあれば、下がることもある。

だからこそ大切なのは、「いくら増えるか」ではなく、「どう付き合うか」だ。

投資と長く続けるためには、目先の値動きに一喜一憂するのではなく、
自分は何のために投資をするのかを見失わないことが重要となる。
その答えは、人によって異なる。

もちろん、投資は万能ではない。
相場は上がることもあれば、下がることもある。

だからこそ大切なのは、「いくら増えるか」ではなく、「どう付き合うか」だ。
そしてまた、長く続けるためには、目先の値動きに一喜一憂するのではなく、
自分は何のために投資をするのかを見失わないことだ。

投資には、人それぞれの目的がある。
その目的を見失わないことが、長く付き合うための何よりの土台になる。