女性サウナのを名物キャラを深読み!なぜ濃い人たちが集うのか?

今回読み解く記事
オリジナル
こだわりが「妖怪化」する世界
女性サウナには、なぜか独特の距離感がある。
サイズ感がおかしい巨大な氷を渡される。
冷たい水風呂にいきなり沈められる。
頼んでもいないのに背中を流される。
日常&初対面では考えられない
近い距離感がそこにはある。
なぜサウナの中は、やたら距離が近いのか?
理由はカンタン。
「裸になる」という特殊空間だからだ。
服を着ている社会では、
人は年齢や立場、肩書きをまとっている。
だがサウナでは、全員一糸まとわぬ姿。
そこでは職業も年齢も関係ない。
さらに女性サウナは、
健康や美容への関心が高い人が集まりやすい場所でもある。
だからこそ、独自のルールや健康哲学が生まれる。
汗のかき方。
水風呂の入り方。
水分の取り方。
こうしたこだわりを持った方々は、時に少しだけ「妖怪化」する。
以下の深読みは、あくまで筆者の妄想。
どうか大目に見て欲しい。
① 月光仮面おばさん
まずは、顔に幾重にもタオルを巻いた「月光仮面おばさん」からはじめよう(命名が昭和ですいません)。
サウナ室で、顔をタオルでぐるぐる巻きにしている女性がいる。
一見すると、かなり怪しい。
だが実際は、いたって普通のおばさんである。
彼女たちは、とにかくストイックだ。
とにかく汗をかきたい。
しっかり整いたい。
温度を下げたくない。
それゆえに扉の開閉には厳しい。
「ドアは隙間なく閉めて!」
「温度が下がるから早くドア閉めて!」
その圧に驚く人もいるが、
本人に悪気はない。
むしろ彼女たちは、
家事、仕事、育児、介護など、
日々「誰かのため」に時間を使っている人が多い。
だからこそ、
サウナだけは自分に集中したい。
タオルで熱さをカバーし、
限られた時間で、
効率よく汗をかき、
リセットしたいのである。
好物
高温サウナ/フェイスタオル/発汗系入浴剤
攻撃性
★★☆☆☆
基本は無害。
ただし扉の開閉が長いと目圧が強くなる。
レア度
★★★☆☆
大型スーパー銭湯に比較的多く生息。
仲間になる条件
「今日、汗出ますね」で急に心を開く。
② 水風呂修行尼おばさん
続いては、健康リテラシーがやたら高い(?)「水風呂修行尼おばさん」。
水風呂修行尼おばさんが健康に目覚めたのは、健康診断で糖尿病予備軍を指摘されてからである。
以来、愛読書は『きょうの健康』。
血糖値、
自律神経、
血流改善――。
こうしたワードに対する感度はやたら高い。
だが、彼女の健康法は、ほぼ民間療法。
その代表が水風呂である。
実は血圧が高く、医師からは「サウナと水風呂は、ほどほどにしてください」と注意されている。
しかし本人は、
「水風呂で鍛えれば何とかなる」と信じ、
くちびるが青くなるまでつかることも。
その姿は、もはや修行である。
そして、その熱意は、初心者にも向かう。
腰まで水風呂に浸かって震えているビギナーを見ると、
巣鴨地蔵を洗うような勢いで水をかける。
好物
きょうの健康/血流改善/交互浴
攻撃性
★★★☆☆
悪気はゼロ。
だが初心者に水風呂を布教しがち。
レア度
★★☆☆☆
地方大型サウナに一定数存在。
仲間になる条件
「最近、メンタル疲れていて……」で説法開始。
③ 氷配りおばさん
そして、多くのサウナに出没するのが「氷配りおばさん」である。
「水分摂ってねー」
そう言いながら配られる氷は、
なぜかサイズ感がおかしい。
業務用かと思うほど、異様にデカいのだ。
善意100パーセントなのだが、
受け取った側は最後、
「これどう処理するの……」と少し困る。
結果、巨大氷はたまに水風呂へ置き去りにされる。
(実は気づいていて、心をいためている)
それでも氷配りおばさんは、巨大な氷を配る。
初対面でもおかまいなしだ。
そしてその暑苦しい優しさは、
時にサウナの温度よりも熱い。
好物
巨大氷/塩飴/世話焼き
攻撃性
★☆☆☆☆
善意100パーセント。
だが氷のサイズ感はバグっている。
レア度
★★☆☆☆
昔ながらのスーパー銭湯に出現。
仲間になる条件
「その氷、自家製ですか?」で大量支給される。
女性サウナに残る「昭和的人間関係」
実は私は、今のようにサウナがブームになる前から定期的に通っている。
東京の大型施設では、こうした濃いキャラに出会うことはそれほど多くない。
だがローカルサウナへ行くと、高い確率で遭遇する。
正直、心身ともに疲れている時は、その距離感がしんどいこともある。
巨大な氷を渡される。
水風呂で頭から冷水をかけられる。
やたら話しかけられる。
だが不思議なことに、
話しているうちに悩みが汗とともにふっとぶことがあるのだ。
今は人間関係が希薄な時代。
だからこそ、
こうした「ちょっと暑苦しい人間”は、案外貴重なのかもしれない。
深読みポイント
- 女性サウナの距離感は、裸になることで生まれる「無防備な連帯感」にある
- 女性サウナには、今どき珍しい「昭和的人間関係」が残っている


