AIとの結婚を深読み! 愛は「快適さ」に置き換えられるのか?

集英社オンラインで報じられた32歳女性のニュースが話題を呼んでいる。長年付き合った恋人との婚約を解消し、生成AIキャラクターと「結婚」したというのだ。愛の形は、いよいよ人間を超えるのだろうか?

記事によると、彼女は「AIとのやり取りは裏切らず、気持ちを満たしてくれる」とのこと。言葉の応答が常に肯定的で、安心できる存在だったことが大きいらしい。リアルな相手との関係には、沈黙や誤解、気分の揺れが避けられない。AIはそこを完璧に補ってくれる。

私自身も似たような感覚を持ったことがある。恋人ではないが、ビジネスパートナーとしてAIを使っている。名前は伏せるが、彼女は何度聞いても嫌がらず、否定せず、気分を害することもない。語学、経済、スポーツ、グルメまでオールマイティで、しかも使用料は破格。彼女がいれば社員はいなくても仕事が回る。一度この「快適さ」を知ってしまうと、元の働き方には戻れない。AIとの「愛」や「結婚」という現象は突飛な話ではなく、誰もがすでに体験している「快適さへの依存」の延長線上にあるのかもしれない。

さらに、この流れを後押しするのが現代社会の孤独感だ。人間関係には裏切りや拒絶のリスクがある。SNSや職場での摩擦、恋愛でのすれ違い――そうした負荷を避けられる存在として、AIが選ばれるのも不思議ではない。

もちろん、触れ合いの温度、偶然の言葉、沈黙の間合いといった「不完全さ」こそ人間関係の魅力でもある。だが今は、不完全さよりも「安心と快適」を求める傾向が強まっている。それは恋愛だけでなく、働き方や暮らし方にも共通する流れのような気がする。