AI時代の仕事不安を深読み!消えるのは仕事ではなく「考えない人」

今回読み解く記事
オリジナル
誓い将来、私たちはAIに仕事を奪われてしまうのか?
AIに仕事を奪われる。
そんな言葉を、XやFacebookで見かけない日はない。
文章を書く人、絵を描く人、動画編集をする人。
これまで人間の領域だとされてきた仕事に、AIが入り込んできたことは事実だ。
実際、AIは驚くほど速く文章を書き、画像を生成し、企画のたたき台まで作る。
不安を感じるのは当然だろう。
事実、私も不安を抱えている。
だが、文章におけるAIの使い方を教える立場として、日々AIが生成した原稿を見ていると、はっきり分かることがある。
AIは優秀だ。
しかし、仕事を奪う存在ではない。
使う人の姿勢を映し出す存在である。
AIの文章は完全ではない
AIが書いた文章は、一見よくできている。
構成も整っているし、読みやすい。
だが注意深く読むと、いくつかの特徴がある。
まず、内容の重複だ。
表現を変えながら、同じことを繰り返していることが少なくない。
文字数は増えても、新しい視点は増えていない。
次に、不自然な比喩。
印象的な言葉を使っていても、文脈に根ざしていないため、言葉だけが浮いてしまう。
さらに注意すべきは、存在しない情報を作る可能性がある点だ。
AIは分からないことを空白のままにせず、もっともらしい内容を生成することがある。
加えて、ネット上の誤情報をそのまま拾ってしまうこともある。
商業ライターの私としては、これが一番怖い。
こうした特徴を理解せず、そのまま載せると書き手自身の信頼性を損なうことになる。
AIが奪うのは仕事ではなく「思考」
AIはプロンプトがなければ動かない。
何を書くか、どの方向に進むかを最終的に決めるのは人間である。
AIが淘汰するのは、仕事そのものではない。
使う人の「思考」である。
AIに任せきりにする人と、AIを使って思考を深める人。
その差は、これからますます大きくなるだろう。
AI時代だからこそ、人の手仕事に価値が生まれる
AIは整った文章や画像を、大量に生み出すことができる。
だからこそ逆に、人は人間が作り出した痕跡を求めるようになる。
不完全でもいい。
そこに人の「温度」が感じられるものに惹かれるようになる。
とくに絵は分かりやすい。
AIが描いた絵は完璧な構図で、美しいけれど心を打つような感動がない。
人の手でしか描けない不規則な線や、あえて外した色使いに目を奪われる。
文章も同じだ。
整っているだけの文章と、書き手の実感や体験が宿る文章。
人は無意識に、その違いを感じ取っている。
AI時代に問われるのは、「考え続ける」こと
AIによって仕事を奪われるのは、「考えることを手放したとき」だ。
AIを恐れて距離を置くのか。
AIと対話し、自分の思考を深めるために使うのか。
その選択によって、未来は変わる。
そう、AIの時代は「人間がどこまで考え続けることができるのかを試される」ときなのかもしれない。
深読みポイント
- AIが奪うのは仕事ではなく「思考」
- AIは使う人の思考を映し出す鏡である

