あなたはどのタイプ? 日本酒界のおじさん図鑑を深読み!

今回読み解く記事
オリジナル
日本酒界には濃いキャラのおじさんが数多生息する
日本酒の世界には、「独特の文化」が存在する。
純米酒しか飲まない人。
何でも燗にしたがる人。
乾杯3分で酵母の話を始める人――。
もちろん、悪い人たちではない。
悪い人どころか、愛すべき人たちである。
今回は、酒イベントや居酒屋でよく見かける「日本酒おじさん」たちを深読みしてみたい。
① 日本酒イベント大好きおじさん
まずは、日本酒イベントを誰よりも愛するタイプ「日本酒イベント大好きおじさん」からはじめよう。
蔵開き、試飲会、地方イベント――。
気づけば毎週どこかの会場にいる。
自作のおちょこホルダーを首から下げ、
スマホの中は蔵元との記念写真でいっぱい。
口癖は、
「何種類、制覇した?」
もはや酒だけでなく、「イベントそのもの」を楽しんでいる。
このタイプは、日本酒を通じた「コミュニティ」を求めていることが多い。
人は年齢を重ねるほど、共通の趣味を持つ仲間とのつながりを大切にする。
つまり彼らにとって日本酒イベントは、単なる試飲会ではなく、「居場所」でもあるのだ。
好物
限定酒/イベント限定おちょこ/蔵元との記念撮影
攻撃性
★☆☆☆☆
基本は陽気。
ただし人気酒の列に割り込まれると少し荒ぶる。
レア度
★☆☆☆☆
全国の日本酒イベントに広く生息。
仲間になる条件
「このイベント、去年も来てましたよね?」で急接近。
② 何でも燗酒おじさん
続いては、何でも燗にしたがる「何でも燗酒おじさん」。
夏でも燗。
フルーティー系でも燗。
とりあえず燗。
「燗にすると化けるんだよ」が口癖で、温度計を持ち歩いていることすらある。
このタイプほはとにかく「手間」をかけることに全力を注ぐ。
温度を調整し、
酒器を変え、
じっくり味を育てる。
そこには、日本人特有の「手をかける文化」が見える。
効率よりも、
ひと手間をかけることに価値を感じる。
燗酒おじさんは、ある意味とても日本人的なのだ。
好物
ぬる燗/熱燗/干物/燗酒が主体の居酒屋
攻撃性
★☆☆☆☆
温厚。
ただし「冷酒一択派」には少し寂しそうな顔をする。
レア度
★★☆☆☆
老舗居酒屋に高確率で出現。
仲間になる条件
「燗酒って難しいですね」で師匠モード突入。
③ スーパーうんちくおじさん
そして最も遭遇率が高いのが、この「スーパーうんちくおじさん」である。
もちろん、うんちくを語れるほど知識があること自体は悪くない。
問題は、「解説欲」が加速し始めた時だ。
乾杯から数分。
まだこちらが一口しか飲んでいないのに、
「それ、何酵母使ってんの?」
と始まる。
ラベルを見つめ、
精米歩合を確認し、
頼んでいないのにペアリング解説まで入ってくる。
もはや酒を飲んでいるというより、「日本酒検定の口頭試験」に近い。
本人も、途中では止まれない。
気が済むまでノンストップでうんちくを語るのが常。
好物
酵母トーク/精米歩合比較/蔵元裏話
攻撃性
★★★★☆
悪気はないが、知識量で圧を出しがち。
レア度
★★★★☆
試飲会・日本酒バーに一定確率で出現。
仲間になる条件
「それ、お酒は何酵母を使っているんですか?」で完全にロックオン
人は好きなものほど少し面倒くさくなる
多少うんちくが長くても、
燗酒に全力でも、
イベントで全種類制覇を目指していてもいい。
人は、好きなものほど少しだけ面倒くさくなる。
これは音楽でも、サウナでも、スポーツでも言えることだ。
そして日本酒の世界は、
その「面倒くささ」が、なぜか妙に濃い。
酵母を語り、
温度を語り、
グラスの形状を語る。
そんな「日本酒こじらせおじさん」たちを眺めていると、
人は好きなものに出会うほど、少しずつ独自の進化を遂げていくのだと分かる。
それを観察するのもまた、日本酒の楽しさの1つである。
深読みポイント
- 日本酒好きは、愛が深まるほど少しずつ面倒くさくなる
- 酵母を語り始めたら、もう立派な「日本酒こじらせおじさん」である


